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NST委員会  ~研修報告(事例報告)~

私は、今年4月に当院の回復期リハビリ病棟の看護師に勤務し、早い物で、もうすぐ1年が経過します。

この1年間の中で、多くの摂食・嚥下障害を持つ方々の援助に関わらせて頂きました。

多くの患者様と関わり、より多くの学びを得ることができました。今回は、その学びの中より事例をまとめ、研修会にて報告した内容をお知らせします。

3月某日、毎年開催される認定教育課程の研修会にて当院の患者様の事例報告を行いました。

(報告に伴い、事前に患者様の家族より倫理的配慮を行うことを伝え許可を得ています)

テーマは「機能回復を目指し食べる意欲の向上に繋げた取り組み」です。

入院時の患者様は、脳血管疾患の影響により、舌や顎、頬の動きが鈍くなり、ゴックンと嚥下する力も弱い状態でした。食事形態は、歯で噛まなくても良い形態で、舌や口蓋で容易につぶせる硬さでした。言語聴覚士の介入により、舌や頬、顎やゴックンと嚥下ずる機能の回復が図れ、家族の希望を取り入れ、歯で容易につぶせる食べ物を一品ずつ増やしていきました。

歯で噛み砕いて食べる食物が増えてきた事で、食べ物の噛み応えや噛んだ時に感じる味わいを得る事ができるようになり、食べ物を食べる事に美味しいとより感じる事に繋がったのです。

さらに美味しい物(原形の食形態)を食べるには、今の舌や頬、顎の動きでは、力が足りない為、食べ物を使った訓練(直接訓練)を行いました。

直接訓練は、3種類のクリーム入りビスケットを使って行いました。舌の移動に負担を与える為にこの食べ物を使いました。、初めに、負担の軽い、噛み砕きやすいクリーム入りビスケットを使用し、摂取状況や食べた後の状態を確認し、次に硬いビスケットへと変更して行いました。訓練最終日には、水分が少なく、パサパサした食物である饅頭を使って行いました。(表1)

この訓練は、認定教育課程の臨地実習で実践した経験があり、対象者の摂取状況や食べる意欲があることからも、実践が可能ではないかと考え、NSTカンファレンスで医師やリハビリスタッフに相談後、主治医や病棟師長にも実践について相談や説明を行った後、家族や言語聴覚士、病棟看護師の協力を頂き、実践することができました。

対象者も訓練に対し意欲的であり、訓練を継続することができました。結果、原形食を食べられるようになりました(表2)

直接訓練は、実際に食べ物を使って行う訓練です。その為、ムセや窒息に繋がることもあり、今回は限られたスタッフでの取り組みとなりました。

今後は、多くのスタッフの協力が得られる事で、摂食・障害患者への食事援助の強みとなりうる為、この事例を通して訓練方法等、伝えて行きたいと思います。

 

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